イスラエルのサンドウィッチ
打合せで外出した後、
暖かかったので何駅分か歩いてしまった。
考えごとをしながらひたすら歩いていたら
珍しく道に迷って、行きたかった所に行きそびれてしまった。
東京はNYと違って道を尋ねられることも少ないけれど
迷って立ち止まって途方に暮れていても
どうしましたか?と声をかけてもらえることもない。
もしレストランに入って、涙をぽろぽろこぼしても
たぶん誰も気に留めないか見ないふりをするだろう。
NYのことを思い出したのは昼のファラフェルサンドのせいだ。
ひよこ豆をスパイスを効かせて肉団子のように揚焼きした
カリッとしたお団子とタヒニ(ごまクリーム)。
サンドウィッチはピタでなくてバゲットだったけれど
それはちゃんとしていて美味しかった。
かつてNYで食べた味。
風が強い、けれど今日のように暖かかった冬の日
泣きながら入ったイスラエル料理のレストランで
お店の人が白いナプキンを差し出してくれた。
ファラフェルが美味しいお店だった。
(泣いていたのは目にゴミが入ったからだったけれど。)