アラン・デュカスに会う

昨晩は眠れなかった。
今日は来日中のアラン・デュカス氏にお会いする日だったから。

デュカス氏はパリ・モナコ・NYに幾つもの星の輝くレストランを展開するシェフ。
わたしは、先日のADF+TSUJIでのワークショップ(2.17の日記)とサンドウィッチセミナー、続いてBEIGE東京(4.5の日記)でシェフの哲学にほんの少しだけアプローチしていた。

今日の取材のアポイントメントを取り付けたのはフレンチガイドの嶋さんで、わたしはそれに同席したのだった。

それにしても、駅から反対方向に歩いてしまうし、足が地面についていないようなこのドキドキは何だろう!(それは帰り道まで続いた。)

予定より早めに着くと、ADF+TSUJIのいつもの皆さんが気さくに迎えてくださり、ほっとひと息。
デュカス氏は人形町のおせんべい屋さん、人形焼屋さんに外出中とのこと。

ジュリヤール先生が面白いものを見せてくれた。
新鮮すぎて硬いので寝かしてある鱸(スズキ)。
となりでは網笠茸の選別が行われている。
料理の世界を覗くと、その手元をずっとずっと見ていたくなる。


さて、インタビューは無事終りました。
本当に緊張して、集中していました。

印象に残ったことをふたつ。

ひとつは、デュカス氏が好奇心のかたまりのようなシェフだということ。
好奇心を持って、その土地、地元を理解し、新しい道具や素材も大切に勉強していく。
良い習慣を身につけたら、違う習慣を身につけていく。慣れてはいけないと思っている。
そのようなこと。
このことはわたしをとても面白がらせる。何度も反芻するように、ゆっくり考えてみたいことだった。

もうひとつは、デュカス氏が教育熱心なシェフだということ。
持っているものを新しい人に伝えていきたい、若手シェフを育てていきたいと思っていること。
実際に彼の元を巣立ち、その哲学を受け継いで店を構えるシェフがたくさんいる。
いいお店が広がっていく。
バッハコーヒーの田口さんみたいですね。」と言うと、「まったくです。」との答えが返ってきた。
(BEIGE東京のコーヒーはデユカス氏が選んだカフェ・バッハのもの。)

インタビュー内容は嶋さんの記事でいずれ読めることと思います。お楽しみに。

今日のピックアップ: ADF+TSUJI