菓子屋とパン屋の厨房で

もうすぐ竣工するパティスリーで
テストベーキングが始まった。

パティスリーの厨房はベーカリーと違って室温が低い。
オーブンもミキサーも冷蔵庫も
あたりまえだけれど少しずつ違っているのが面白いので
わたしは間違い探しをしている子どもみたいに
ひとつひとつ楽しく見学する。

たまご色のスポンジはふわふわで
マドレーヌは柑橘が仄かに香る黄金色
何層もあるサクサクのパイや
アーモンドクリームを詰めたタルトレット・・・
スタンダードでシンプルなお菓子が
甘い匂いと共に次々に焼きあがる。

薄墨色の小豆が炊いてあったのでめずらしがると
ロールケーキに使うのだという。
職人さんのお父さんが、トーストに餡をのせて
美味しく食べていた記憶がヒントだとか。
菓子職人の話もまた、とても興味深い。

菓子屋ができるのは、パン屋ができるのと同じくらい
町の人にとってうれしいことだと思う。
みんなをハッピーにする食べものをつくる職人が
心愉しく働くことができる場所をつくる仕事に
携わることができて、わたしたちもまた、うれしい。

今日はその菓子屋に行く前に、ニコラに寄った。
パン焼きの仕事のかたわら、
お米や野菜をつくるパン職人なんてそうはいない。
先日も彼は田植えをしていたのだった。

長くなってしまったのでこの続きはまた明日。
写真は菓子屋のマドレーヌ、パン屋のデニッシュと野菜。

久しぶりの長距離運転でしたがとても気持のいい一日でした。

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