小麦の原種を使った欧州のパンの講習会

ドイツ産のディンケル小麦(英名:スペルト小麦)を使った製パン講習会。
今年は日本におけるドイツ年で、ドイツパンに注目の集まる中、その製造方法や食べ方について詳しいパン職人はまだ少なく、それを広めるために機械や材料のメーカーがスポンサーになって無料で行われた講習会だった。
講師はベケライ・ダンケの杉山さん。
本格的で美味しいドイツパンを売る店の職人が講師を務めるとあって、満席。

ディンケル小麦はヨーロッパ原産の古代小麦で、ビタミンやミネラルを多く含み、アレルギーも出にくいとされて欧州でも見直されている小麦で、ドイツ産のものは柄木田製粉が販売元。

お伝えしたいこと・・・杉山さんのメッセージをいくつか、美味しいドイツパンをとりまくモノたち、人たちのこと、ライ麦や粉についての豆知識、業界の動き・・・いろいろあるのですが、それをどう書こうか今、考えています。

今日の写真は、最初のがディンケルの全粒粉とライ麦のシュロット。
全粒粉というのは、別名グラハム、フォルコンと呼ばれるもので、胚芽も全部入れて挽いた粉。シュロットというのは、胚芽部分を除いて砕いた粉。
こういう素材は、パンのトッピングにも使えるというお話でした。

次の写真は、パンを焼く前にナイフで切れ目を入れているところ。
この後、窯に入ります。これはわたしが息をのむ、一番好きな瞬間。
この時点で、パンが美味しくできるかどうかほとんど決まっているように思うのです。
そこまでの長い道のりに感激するというか、安心するというか・・・。

今日はパンニュース社の西川さんをはじめとするプレスの方々、顔なじみのパン職人さんたちに混じって、受講することができました。
粉も機械も職人も、同業者の横のつながりを感じた日でした。

ほんとうのドイツパン、それを作るための素材と機械と職人技術、そこに携わる人たち。
外来の伝統あるパンが広まり、本質的に根付いていくためには、その活動を広める人も必要です。
わたしもその小さなきっかけをここで発信していきたいと思います。


今日のピックアップ: ベケライ・ダンケ