ガレット・デ・ロワを囲んでフランス流新年の祝い

フランス大使館に献上したガレット・デ・ロワを囲んで
新年を祝う会がクラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワにより
10日、東京都庭園美術館で開催されました。
ここはフランス人建築家アンリ・ラパンのデザイン、
フランスと縁のある美術館です。

参加したパティシエ、ブーランジェによる自信作

 

直径1メートル以上ある特大ガレット・デ・ロワ

切り分けるのも大変です。パティシエ・シマの島田進会長他

たくさんのパティシエの方による入刀。
中には5つのフェーヴが入っているということでドキドキ。

ガレット・デ・ロワはフランスで愛されている幸福を運ぶお菓子で

この時期のパン屋さんやお菓子屋さんで販売されます。
エピファニーカトリックの公現節)に家族や友人、同僚と集って
このお菓子を囲んで祝う楽しい習慣がフランスにはあります。

 

バターと粉でできた何層にも重なる生地の中には濃厚なアーモンドクリーム。

その中にフェーヴを見つけた人は幸運が約束されるといいます。

 

ブーランジェに比べてパティシエの比率がずっと多いこのクラブですが
昨年のガレット・デ・ロワコンテストで優勝を獲得したのはパン職人。
田園調布のエスプリ・ド・ビゴ池尾大地さんでした。
池尾さんは来年のパリパン菓子組合主催のフランス大会に出場が
決まっています。

池尾さんの作品。

 

一昨年の優勝者、アトリエ・ドゥ・ママンの濱中友紀さんは
今年のフランス大会で、ジャン=ポール・エヴァンさんに
窯を借りて出場、330名中17位という好成績を残されました。

 

数多くある中で、わたしは特大ガレットと池尾さんの作品を
一切れずついただきました。
特大のガレットは大味かと思いきや、よく焼けたサクサクの香ばしさに
フェーヴが当たらずとも十分幸せになってしまう素晴らしい味でした。
池尾さんのはどこか杏仁豆腐のような、あのアーモンドの香りが
溢れるようなガレットでした。

 

パンもお菓子も、世界最高水準にある日本。
それを楽しむ習慣も機会も、これからもっともっと増えていけば
素敵ですね。

 

クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ