北海道産小麦の勉強会
27日、日本パンコーディネーター協会主催の勉強会
「国産小麦の知識を深めよう!」がIID(IKEJIRI INSTITUTE
of DESIGN)で開催されました。
講師は北海道にある江別製粉株式会社の安孫子俊之さん。
農水省の統計によれば小麦粉の国内消費量のうち、
国産すなわち自給率は約13%。
北海道では国産小麦の約64%が生産されているそうです。
小麦の生産地ベスト3は北海道に続いて福岡、佐賀。
このセミナーでは北海道産小麦の品種、栽培の話が
中心となりました。
いま、パンに向く北海道産の品種で生産量が多いのは
日本一有名な硬質小麦(グルテンが多くパンに向く小麦)
のハルユタカの後継品種「春よ恋」です。
わたしが以前、家でパンを焼いていた頃の国産小麦といったら、
ハルユタカでした。この品種は、病気や穂発芽のため生産が不安定
だったそうです。当時、品薄になってきていたのを、おぼえています。
やがて幻の品種と呼ばれるまでになったのを、
栽培方法を春まきから初冬まきに変えたことで生産が安定するように
なり、今また復活してきたのだそうです。
「初冬まき」というのは、発芽したまま雪の下で越冬するのです。
小麦の冬眠……。
ドキュメンタリーのDVDを観て、生産農家の方の
この方法の発見に、ちょっと感動しました。
最近、パン屋さんで、レストランで、北海道産に限らず
国産小麦の話を聞くことが多くなりました。
先月取材した2軒、ル・ルソール【駒場東大前】と
ラ・クロシェット【中野】でも聞いたばかり。
パンを作るひとたちの間で、国産小麦が話題になることが
増えてきているのを感じます。