シュトレンカンパーニュをシェア

Diary812283

昨日、ナショナルデパートから届いたばかりの

大きなカンパーニュを友人とシェアした。

食べきりサイズのパンもいいけれど

大きなパンには大きなパンでしか出せない味がある。

わたしは、パン文化研究者の舟田詠子さんのところで

本格的なシュトレンを味わって以来、シュトレンというものは、

大勢でシェアするぶんには、2キロくらいの大きさのものが最高、

と思っている。なかなかそれを買う人も、よって、つくる人もいない

わけだけれど。

そんなことを思い出したのが、ナショナルデパートのシュトレンならぬ

シュトレンカンパーニュだった。重量は1キロほどだけれど、ユニーク!

シュトレンの中身、マジパンやフルーツが、大きなカンパーニュの中に

封じ込められているのだから。そこにはやはり、分け合う楽しみがあった。

さらに、もう一つの楽しみ。

パンには今年もかわいい絵本がついていた。

年に一度、クリスマスに制作されるオリジナル絵本。

秀島さんは以前、絵本について取材で、次のように話していた。

「食は個では成り立たず、母親からの授乳に始まる、

長い年月をかけて読み解く ”分け合う物語”なのだ

と思っています。人と人、自然から人、ケミカルから人。

タンパク質と酵素を媒体とした情報が、ものを食べることで

伝達されるのが純粋な”食”だとすれば、絵本はその目次の

ようなものかもしれません」

ほんとうに多才な職人さんだと思う。

今年は不況の影響で、「おうちクリスマス派」が多い、と

ニュースは報じていたけれど、大きなパンをシェアして

楽しんだひとも多かったに違いない。

Diary812282

幸せをシェアするパン、ナショナルデパート