桃の花、おぼろ月の夜
お花見というのは、桜に限ったことではないな、と思います。
桃を眺めながらの食事もなかなか。
テストキッチンで、新しいプレーンなパンを目の前に
それに合わせる「なにかいいもの」を考えていました。
家のキッチンで、自分や家族が食べるものをつくるのと
同じ気持ちで。わたしはいつもそこから始まります。
その後、別件で雨の中を歩いて工事現場に寄って
家につく頃には、すっかり冷え切っていたのですが
雲の切れ間からおぼろ月。しばらく見上げていました。
実際にはシャッターを切らなくても、そんな情景は
いつまでも心にとまっています。
花でも月でも、その一瞬、疲れを忘れます。
大阪のFour de hを取材したとき、シェフの天野さんが
日常の些細なできごと、記憶、お客さまから感受する
イメージをパンにしていると伺いました。
彼はきっと、心の中にたくさんの情景をもっているはず。
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