桃の花、おぼろ月の夜

お花見というのは、桜に限ったことではないな、と思います。

桃を眺めながらの食事もなかなか。

Diary90305

テストキッチンで、新しいプレーンなパンを目の前に

それに合わせる「なにかいいもの」を考えていました。

家のキッチンで、自分や家族が食べるものをつくるのと

同じ気持ちで。わたしはいつもそこから始まります。

その後、別件で雨の中を歩いて工事現場に寄って

家につく頃には、すっかり冷え切っていたのですが

雲の切れ間からおぼろ月。しばらく見上げていました。

実際にはシャッターを切らなくても、そんな情景は

いつまでも心にとまっています。

花でも月でも、その一瞬、疲れを忘れます。

大阪のFour de hを取材したとき、シェフの天野さんが

日常の些細なできごと、記憶、お客さまから感受する

イメージをパンにしていると伺いました。

彼はきっと、心の中にたくさんの情景をもっているはず。

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