懐かしい下町七夕まつり
浅草においしい天ぷらを食べに行こう、ということになり
買い物にあんみつにと堪能した帰り、合羽橋で七夕まつりに
出くわしました。
ポン菓子、飴細工、紙芝居、江戸操り人形、和太鼓、東八拳……
お祭りは久しぶりで、すべてが楽しく面白く、その通りを
1キロ以上は歩いたでしょうか。
目に、耳にするのは昔懐かし、という言葉。
懐かしいなぁ……とわたしも、ノスタルジックな気分に
浸りながら、思い出してみれば、何か違う。
「昔懐かし」はたぶん、わたしの知る昔より
もう少し時代をさかのぼるようで。
BOMB!という爆音とともに、機関車のような怪しげな機械で、
上白糖のついたお米を爆発させる懐かしのポン菓子は、
最初からビニール袋に入っているものだったし、
懐かしの紙芝居も、お菓子をくれるおじさんも、黄金バットも
知らない子供でした。でも懐かしい。
懐かしさに包まれているのを不思議に思いながら
気分は夏休みの子供となって、そぞろ歩いていました。
浅草では雨草履や盛夏の和装小物など大人の買い物を。
浅草の良いところは、そういう雑貨の在庫が豊富なところです。
呉服屋さんとして創業したであろう百貨店でも最近では
取り扱いが少なくなってしまったようなのです。
そして銀座よりちょっと懐にやさしい……
浅草は住んでみたいところでもあります。
買い物で、気がついたことがありました。
話をした店員さんの年齢層がかなり高いこと。知識が豊富なこと。
へりくだりも見下しもない、人づきあいの優秀なバランス感覚は
Call&Response……あ、これはペリカンの渡辺さんが言っておられたことでした。
創業は明治、なんてお店もたくさんあって、そんなお店には
どうかこれからも末永く、続いてほしいと思ったのでした。
わたしがいつか、本当に懐かしいと思う日までは絶対に。
日曜定休のため行かなかったのですが、
平日の浅草ならば、なんといってもペリカンです。