ほんとうの味は安定しない
「食材は、小麦粉も、肉も、野菜も、人工的に合成されたものではないので、
安定せず、味がぶれるのはあたりまえなんですよね」
それを選びとり、技術を持って工夫し、美味しくするのが料理人であり、パン職人、
それぞれのプロフェッショナルだと、西川隆博さんは言った。
先日、ゴッサムグリルで行った彼のインタビューの原稿を書き上げた。
そこに菓子職人も加わる。
同じ時期に行ったもう一つのインタビューで、パティシエ・シマの島田さんも
果物について、同じような話をされていたので、大変興味深かった。
「リンゴは紅玉がいいってそれ、いつの紅玉のことですか?」本当に。
味より安定性を求めた便利なものに惑わされず、
年間通して100%以上の美味しさを追求する、
真の料理人やパン職人や菓子職人の仕事に触れ、体温が上がり、頭が下がった。