浅草で、粟ぜんざい
夫が草履を買うというので、百貨店につきあい、
老舗の高級品と安価な”もどき”ものの極端に戸惑い、
それじゃ浅草、と「丁度良いもの」を探しに足を伸ばした。
パン同様に、素材と職人技と手間のかけかたに、
価格は反映するようだ。
高いも安いも、それとわかって買うなかで、
そのときの自分に丁度良いものが見つかれば、幸運。
需要が違えば、店に並ぶ基本的な量が違う。
浅草で、丁度良いものが見つかってよろこんだ。
わたしは、まっしろな割烹着を手に入れた。
百貨店に売っておらず、もう誰も必要としていない
ものなのかもしれないと、寂しい思いをしていた。
冬は熱々の、粟ぜんざい。
浅草は大好きな町のひとつ。