圏外へ

500ページ余りもある不思議な小説、

吉田篤弘『圏外へ』を読む。

携帯電話のことを「圏外探知器」と呼び、「圏外」は

「世間にも世俗にも世界にも追われることなく、しかし、

それでいながら、しっかりこの世の地図の上に現実に

立っている。この言い得て妙な小気味よさ」

だというその気持ち、わかる気がした。

いずれ携帯には電子レンジ機能や冷蔵庫機能も搭載されるのでは?

されればされるほど、圏外探知機能にしわ寄せがくるのでは?

なんて心配するあたり。

新しい携帯のあちこちから音や光や振動が出ることにびっくりし

TVや映画を観られると知って考え込み、カメラの記録容量には

PCさえもがついていけないと知り、呆然としていた最近のわたしに

ちょうどいいお話だったかも。

と、そんなことばかり言っていないで、いかすことを考えましょう。

せっかくだから、記者の七つ道具に。

Diary100210

実家から届いた金柑。今晩あたり、蜜煮にします。

金柑蜜煮でつくる冬のタルティーヌ(2006)