NYの夢とパン
今朝、NYの夢をみた。
雪が降り積もる通りを、アパートの窓から見下ろしていた。
起きたら晴れていて、NYではなかった。
なんとなく気もそぞろになっていたところへ
現実の世界から、すばらしいパンが届いた。
質感も香りも柔ではなく、しっかりとしていて
これぞまさにパン、であった。
パンはファッションではない。
武器でもない。
わたしが思うパンとは、ファストフードではなく
母親が子供のためにつくる食べもののようなもの。
静かな温かさを持って、ひとの血となり肉となり
心までもゆたかに満たすもの。
クロスをたたむとき、移り香に、目を閉じた。
NYの夢は消えてしまったが、もう、寂しくはなかった。