リュスティックの気泡を食べる
一次発酵後には、丸めも成形も行わない
簡単にいえば、あまり触らないで焼く
切りっぱなしのパン、リュスティック。
触らないから、気泡がたくさん残り、
わたしたちは、その気泡を食べて
おいしい、と感じる。
その半透明の薄い膜の持つ
やわらかな弾力を愉しむ。
夜遅く帰宅した日、その日に焼かれた
リュスティックを前に、ちょっと悩む。
気泡にこもる、おいしい「気」のようなものが
刻一刻と消えていってしまいそうで。
だから翌朝がとても、待ち遠しかった。
とらやベーカリーのリュスティック