Le Pain Quotidien=日々の糧

昨年末の内覧会後、今年5日にグランドオープンして間もない

Le Pain Quotidien(ル・パン・コティディアン)へ。

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午前7時の東京タワー。

Early Birdなれど、家を出たのは5時台で人通りも少なく、オレンジの街灯が寂しく

地下鉄から出るまで真夜中の気配が漂っていました。

耳たぶはキーンとなって鼻も赤くなる寒さに思わず涙……だからか、

ラクションの音や湯気こそないけれどニューヨークにいるみたいな気持ちに。

さて、Le Pain Quotidien。

内覧会はパーティのようだったのと、「これがなくてはLe Pain Quotidienではない」

というほど大事なものがひとつ、まだ届いていなかったので、あらためて取材のために

出直したのでした。それが何かはまた今度書くとして。

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Le Pain Quotidienは日々の糧のこと。

この10年、取材をしながらいつも疑問に思ったり考えていたけれど、

わたしは今年もますます日々の糧としてのパンを見つめ、書いていって良いのだ

という自信のようなものが湧いてきました。

日々のことだから、それは人生そのもの。もっと真剣に考えなくてはね。

新聞やいくつかの雑誌でも、食事としてのパンについて理解する記者や編集者が

少しずつ増えてきている気がするのはうれしいことです。

Le Pain Quotidienに限らず、食事としての本物のパンを焼いてくださる職人さんに

感謝しています。

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シンプルなフレンチトーストの意外なおいしさに感動。

見た目が特別変わっていなくていいのです。

ベースが本物ならば、なにも装わなくて、素のままで、との思いをあらたに。

Le Pain Quotidienは、タルティーヌも、わたしが大好きなメスクラン(サラダ)も、

スープも、すごくシンプルな味付けで、ベースの味が生かされて(そのまま。

何もごまかす必要はないのですから)。

そのために作り手である農家の方も職人さんも、真摯にものづくりに

取り組まれていることがわかります。

どうかこういうことが、ブームでもファッションでもなく

この日本で理解をもって多くの人に受け入れられて広がっていきますように。

街が動き出す頃、仕事を終えての帰りがけ、

店先にファーマーズマーケットが出ていました。

そこでもまた試食などしながらしばし時を過ごし、わたしは

七草を買って、昨晩は七草粥で温まりました。

お米も、日々の糧ですね。