サンドイッチ・レトロドール

渋谷のVIRONでバゲットレトロドールを使った何種類かのサンドイッチについて、

お話を伺う。

特に斬新な食材は挟まれていないけれど、そのおいしさを解体していけば、

誰かに伝えたくなるような小さな物語がいくつか出てくる。

そういう瞬間が好きだ。

物語など聞かなくても、ただおいしいと思って、好きで食べている人が

たくさんいると思う。それは健全で、素敵なことだ。

言葉はとくに必要なくて、頭より身体で、しっかりわかっているのは、

喜ばしいことだ。

サンドイッチ・レトロドールは、食べる人を寡黙にする。

わたしはもう饒舌に語らなくて良いかもしれない

……と思いながら口を動かしている。

本物であること。ベーシックであること。変わらないこと。

つくる人の日々のきちんとした仕事から生まれて、愛されて、

一時的な流行ではなく、淡々と年月を重ねている

「もの」や「こと」のすばらしさ。

わたしはいつでも、そういうものに拍手喝采を送っていたいと思う。

Diary110201

撮影後のオタノシミ!

西川さんはジャンボンフロマージュをcomplet!(完璧)と表現した。

これ以上の取り合わせはないと思うサンドイッチ。

(この話はパンなびの次回コラムに書いた。今回取材した内容はいずれ。)

Diary1102012

ハードなクープで口内を切らない食べ方は、写真のように

アップサイドダウンにしてかじるのが良いそうです。

午前中で、「VIRONの朝食」を愉しむ人たちを見た。

わたしが8年くらい前、ブラッスリーVIRONで最初に口にしたのも、この朝食だった。

かつて、一昔前、NYだかフランスだかのLe Pain Quotidienにあった楽しいスタイル

……コンフィチュール、ハチミツ、コティディアンクリームを好きにつけられるという

セルフサーヴィスを取り入れて始まった「VIRONの朝食」が、今も健在。

8種類ものおいしい+something goodが振舞われている。

朝からこれでどんなにゆたかな気持ちになれるだろう。

この店では「もの」にも「こと」にも本物志向があって支持され、続いていく。

今度は朝食を食べに行かなきゃ。