Pain de campagne au erable <2>
先日書いた神戸屋の津田宜季さんのメープルのカンパーニュが
今度は画像でなくて本物が届きました。
レセプションでは試食ができなかったので、嬉しい。
大阪から届いた箱を開けると、香ばしく甘い香りが
ふわりと漂いました。
ジンジャーのメープルシロップ煮が入っているのですが
クラストの飾り葉の生地は、ジンジャーの煮汁を混ぜているそうで、
そのあたりに、津田さんのセンスを感じます。
おなじジンジャー、あるいはメープルという素材でも
部位によって異なる食感や風味が味わえるのが、たのしい。
葉をはがしてみると、すっきりとジンジャーが香りました。
ジンジャーに固体としての主張をさせず、生地全体で
メープルの甘みを引き締める役割を果たさせているのを感じます。
クルミはこぼれ落ちるほどたくさん。リズム感があります。
パン生地じたいは、ざくっと野性味のある味わい。
ライ麦や全粒粉の量を増やした、もっとしっとりと重めの生地でも
おいしいと思いました。または白いリュスティックなどでも。
コーディネートとしては、バターのほか、ハムやチキンなど、
肉加工品とも合いそうな感じです。
気になる商品化は、未定だそうです。
やはり世界舞台で活躍する職人さんのそれもコンテスト受賞作品ゆえ、
技術やコスト的な部分で課題はありそうです。
でも、メープルシロップやメープルシュガーを使ったハード系の
パンの可能性は、ひろがりそうな予感がします。