第3回辻静雄食文化賞
シャトーレストラン ジョエル・ロブションで
辻静雄食文化賞の贈賞式がありました。
辻静雄食文化賞とは、辻調グループ校の創設者、辻静雄さん(1933~1993)の
志を受け継ぎ、食文化の発展に貢献した人や作品に贈られる賞です。
今年から食文化の発展を支える現場で活躍している技術者が
対象となる専門技術者賞が設けられています。
今年受賞されたのは、『田口護のスペシャルティコーヒー大全』の著者、田口護さん。
専門技術者賞には、ル・マンジュ・トゥーの谷昇さん。おめでとうございました。
わたしは、田口さんのことを2003年の記事に書かせていただいていました。
コーヒーとパンは夫婦の関係、という言葉をきょうは懐かしく思い出していました。
自家焙煎コーヒーの店カフェ・バッハ田口護さんの講演(2003)
よいもの、正しいもの=おいしい、という味作りの基準を科学的根拠とともに
理論的に提示しているという田口さんの本、ぜひ拝読しなくてはと思います。
谷さんは「どんな形容詞を使ってもいまの気持ちを表現できません」と
声を詰まらせ、ご家族やスタッフひとりひとりに感謝の意を表していたのが
素敵で、印象的でした。
田口さんも谷さんも、常に職人であることを心のどこかに持って
実践していらっしゃる方。このお二人が受賞されてよかった
と言っておられたのは料理通信の君嶋さんでしたが、わたしも
ほんとうにそう思います。
記者会見で質問したところによれば今後、専門技術者賞に
パン職人が選ばれる可能性もあるそう。是非に、と思います。