第3回辻静雄食文化賞

Diary120524

シャトーレストラン ジョエル・ロブション

辻静雄食文化賞の贈賞式がありました。

辻静雄食文化賞とは、辻調グループ校の創設者、辻静雄さん(1933~1993)の

志を受け継ぎ、食文化の発展に貢献した人や作品に贈られる賞です。

今年から食文化の発展を支える現場で活躍している技術者が

対象となる専門技術者賞が設けられています。

今年受賞されたのは、『田口護のスペシャルティコーヒー大全』の著者、田口護さん。

専門技術者賞には、ル・マンジュ・トゥーの谷昇さん。おめでとうございました。

わたしは、田口さんのことを2003年の記事に書かせていただいていました。

コーヒーとパンは夫婦の関係、という言葉をきょうは懐かしく思い出していました。

2階でパンを焼く下町のカフェ

自家焙煎コーヒーの店カフェ・バッハ田口護さんの講演(2003)

よいもの、正しいもの=おいしい、という味作りの基準を科学的根拠とともに

理論的に提示しているという田口さんの本、ぜひ拝読しなくてはと思います。

谷さんは「どんな形容詞を使ってもいまの気持ちを表現できません」と

声を詰まらせ、ご家族やスタッフひとりひとりに感謝の意を表していたのが

素敵で、印象的でした。

田口さんも谷さんも、常に職人であることを心のどこかに持って

実践していらっしゃる方。このお二人が受賞されてよかった

と言っておられたのは料理通信の君嶋さんでしたが、わたしも

ほんとうにそう思います。

記者会見で質問したところによれば今後、専門技術者賞に

パン職人が選ばれる可能性もあるそう。是非に、と思います。

辻静雄食文化賞