ニューヨークのマフィン
ニューヨークが好きで、といっても、もうずっと行っていないから
いまのことはわからないのだけれど、80年代から90年代の半ばまで
何度も何度も訪れている。その時、心惹かれた食べもののひとつは
マフィンだった。
日本でつくられると、小さくてきめこまかなカップケーキになってしまう、
それは、もっと素朴でほろほろしていて、甘味が少なくて、大きいのだった。
これは、ベーグルにも言えることだけれど、何かが違うんだ。
と思っていたら、いつしか、ニューヨークみたいなマフィンが日本でも
食べられるようになっていた。気がついたら、30年近く経っているんだもの。
時の経過におどろくけれど、そんな進化もあって然りですね。
ベーグルも、バゲットも、おいしくなった。
マフィンもおいしくなった。よかった。
それで、ニューヨークはいま、どんななんだろう。
表面は変わっているだろう。でもわたしが好きなところは
変わっていないはず。いまもずっと、想っている。