辻静雄生誕80周年記念 第4回辻静雄食文化賞

5月30日、代官山蔦屋書店ラウンジAnjinにて、第4回辻静雄食文化賞の贈賞式がありました。

辻静雄食文化賞とは、辻調グループ校の創設者、辻静雄さん(1933~1993)の志を受け継ぎ、食文化の発展に貢献した人の活動や作品に贈られる賞です。

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今年受賞されたのは、選考委員全員一致でNHKきょうの料理』とNHKテキスト『きょうの料理』専門技術者賞には、レストランNARISAWAの成澤由浩さん。おめでとうございました。

全国に料理の専門家による計量化されたレシピを広めた『きょうの料理』は昨年で放送開始55年、テキストが昨年11月で通巻600号を迎え、食文化情報化時代の先駆けとなりました。

発行部数にして4億冊を超えるテキスト、30000点以上のレシピは時代を反映して変わっていっても、「手作りの料理は人と人とをつなぐメッセージとなる」というテーマは一貫して変わらず。単なるレシピだけでなく、人をつなぐ料理の力を伝えていきたい、とNHKのプロデューサーは言っておられました。

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今年は世界のベスト・レストラン50で20位、アジアのベスト・レストランで第1位、環境への高い配慮と社会的責任に対する「ザ・サスティナブル・レストラン・アワード」も受賞されたレストランNARISAWAの成澤由浩さんは、常に社会で発信力を持ち、その人でなくてはならない料理というところが評価されての受賞。「技術者賞ということですが、技術をあまり意識したことがなかった」と戸惑いながらも笑顔の成澤さん。

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専門技術者賞、昨年はル・マンジュ・トゥーの谷昇さんで、フレンチレストランのシェフが続きましたが、この賞はジャンルによらない、社会への発信力、技術、おいしさ、感動が考慮されるそうです。こんな場所でスポットを浴びてもらいたいパン職人さんをわたしは、何人も知っています。今後もまた楽しみですね。

辻静雄食文化賞