【Today's Toast 8】 クマのプーとハニートースト
「世界中でいちばん、どんなことをするのがすき?」
と聞かれたら、なんと答えるだろうか。
ハニートーストを食べながら、思い出した。
クマのプーさんはそれを懸命に考えたのだった。
プーさんはディズニーよりもErnest Shepardのやさしい絵がすきです
ハチミツをたべることは、ずいぶんいいことではありましたが、たべるよりちょっとまえに、ほんとにたべているときより、もっとたのしいときがあります。でも、プーは、それをなんと呼んでいいのかわかりません。
『プー横丁にたった家』A.A.ミルン作 石井桃子訳
プーさんの本は子供のころから親しんで、いま読んでもいい本だと思う。
「世界中でいちばん、どんなことをするのがすき?」なんて、まるっきり子供の会話なのに、心の奥の深いところに温かく届く。
この時食べていたのは、ブーランジェリースドウの「ハニートースト」。
こんなにおいしそうにカリリと硬質に焼き上がるのは、コンベクション(対流式)オーブンの強風が表面をキャラメリゼしているから。厚切りトーストのバリエーション上に革命的に登場した、魅惑のハニートースト。
パンとハチミツ。昔からある、あたりまえの組み合わせなのに、新鮮。この店には他にもそういう組み合わせがある。たとえばロールパンとチョコ、とか。つくるひとにセンスがあるのだと思う。
ブーランジェリースドウに行こうと思ったのなら、まずは食パンの予約を忘れずに。世田谷食パンなる角食パンと、世田山食パンなる山型食パンは、いまでは予約せずには手に入らない人気の食パンだからです。
型に蓋をして焼いたら角食パン、蓋をしなかったら、のびのびとふくらんで、山型食パンに。同じ生地なのに違う味わいが楽しく、どちらも朝のトーストが待ち遠しくなります。