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もう一度、過去をたどってみる

旅の途中で、何も予定のない日があると、とても贅沢な感じがするものです。
さて、きょうは何をしよう。

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朝と昼はタルティーヌを食べました。
月曜の朝の住宅街。静かなカフェでチョコレートとメープルバターのタルティーヌ。

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お昼はマンハッタンに出て、移転したWhitney Museumの上層階のカフェでアボカドのタルティーヌ。世界中からの旅行者たちを眺めながら。ミュージカルより地下鉄やカフェでピープルウォッチングしているほうが、美術館よりウォールアートを眺めているほうが、おもしろいときもある。

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その後High Lineを歩いて植物や鳥を眺め、地上に降りてからVillageの界隈へ向かい、Bleecker St.の端から端を納得するまで歩きました。

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今回、20年前に行った場所に再訪しよう思って検索した際に、いくつかヒットしたのが閉店した店の情報を発信しているブログ、”Jeremiah's Vanishing New York”のなかの記事で、つまりは店は既に存在していなかったのでした。にもかかわらず、たとえばおばあさんのやっているキルト屋さんとか、かわいい猫のいるアンティークショップとか、20年も経てば当然、その人も店もいなくて当然とも思えるのに、確かめたくて歩いて歩いて歩いてみたのです。企業を退職した後、アメリカの手工芸品を扱う店を短期間、開いていたことがありました。その頃の幻の残像みたいなものが見えないかなと思ったけれど、見えなかった。きれいさっぱり。自分の情熱が足りなかったのかもしれないし、単にそのときあったものたちが、消えてしまっただけかもしれない。町はFOR RENTとFOR LEASEの張り紙だらけ、に思えた。

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でも、小さな本屋さんがあって、ちょっと救われました。

以下はFacebookから。

地価の激しい値上がりでFOR RENTの空き店舗が目立つマンハッタンでは、きっと個人店の本屋さんも、この20年でたくさん廃業しているのだと思うけれども、それでもまだ小さな本屋さんが残っていてほっとした。地下鉄のなかでも、ぶあついハードカバーの本を読みふけっている人が目につく。みんな読書家だ。地下鉄ブックレビューというインスタグラム(地下鉄で出会った読書人を本と一緒にUPし続けている)をわたしもフォローしていて、おもしろいのでいつか東京の地下鉄でやってみたいと思っているのだが、実際のところ東京ではスマホをいじっている人ばかりでハードカバーの本を読んでいる人なんて皆無に等しい。NYの地下鉄はあまり電波が入らないせいか、スマホをいじっているひとはほとんどいない。


本屋さんに入るたび、"Goodbye for Now"の原書を探してもらった。ネットでは探し物は必ず見つかるし早く入手するにはベストな手段だと思うけれど、急がないものは日本でも本屋さんで買う。本屋さんに消えてほしくないと思っているから。

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残っているものがよくて新しいものがよくないというわけではなくて、新しく知った素敵なお店もたくさんありました。
たとえばVan Leewen artisan ice cream。自然派のアイスクリーム店。
ハニーカム、紅茶、ヴィーガンチョコレート(乳製品を使っていない)などが、とても気に入りました。お店によって(店員によって)盛り方が違うのが、らしいというか、おかしい。アイスクリームが好き過ぎる様子の女性が時間をかけてたっぷり盛ってくれた店では、その笑顔に癒されました。好き、って大事。

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夜はDBGB Kitchen&Barでシグニチャーバーガーを。再びBouludのお店で丁寧に作られたアメリカ料理。この日は一日、東京と大差のないカフェの食べ物で過ごし、食に冒険を求めなかった。

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DBGB(Daniel Boulud Good Burgar)は昔、CBGBというクラブのあった場所。30年くらい前は、行ってはいけないエリアに入っていた気がします。

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下記もFacebookから。

SUBWAY。30年くらい前は(と書きながら自分で自分の年に驚くのだけれども)行ってはいけない危険なところというのがあって、地図にくっきり境界線など引いていたものだったし、地下鉄にはずいぶん緊張して乗っていたものだった。それが最近はどこの駅にも柔軟剤の匂いみたいなのが漂っているし、なんとなく明るくてきれいなのだった。列車の恐ろしいほどの轟音はそのままだった。そしてやっぱり、構内ではものすごくレベルの高い歌やトランペットやヴァイオリンを楽しめた。トークンはかなり前からメトロカードに変わっていた。タッチではなくてスライドで、通すのがゆっくりすぎるとごついバーに阻まれて通れず、電光表示でもっと早くスライドせよと表示された。早すぎてもいけなかった。スイカはピーだけどメトロカードはピーーーと間延びした音が響くのだった。それからそれから、駅名のモザイクは全部の駅、撮りたいほどすきだった。
今回もマップが切れるほどいろいろな路線に乗った。

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ほんとうに、行きたいと思いながら20年、ようやく訪れた、好きだった場所。出会う人もモノも変化していて、なにより自分も変化している、と感じた旅でした。で、もう一度行きたいか、と聞かれたらやっぱり行きたい、と思うのです。