2014-01-01から1年間の記事一覧

パンと愉しむ『テリーヌ&パテ』の50のレシピ

リュスティックのことを「リュス」などと呼んで親しんでいるパン(とワイン)好きな女性たちが「パテカン」と言ったら、それは「パテ・ド・カンパーニュ」のことだ。 パテ・ド・カンパーニュのように、パンにのせたり挟んだり、あるいはつけたり添えたりする…

ベストパン★2014と師走

All About【パン】ではこの10年余り、読者が選ぶベストパンの発表がその年の最終記事となっている。今年も発表できたこと、有り難く思っています。 グランプリはあの素敵なお店。まだ知らない人のために、「素敵な」とだけ書いておく。書かせていただけるな…

ブーランジュリーレカン、デビュー

12月17日(水)、銀座レカンの姉妹店「ロテスリーレカン」がリニューアルオープン。エントランスにはテイクアウト用のパンのショップがオープンする。 ショウケースはそう大きくないけれど、シェフの割田健一さんに案内していただいた地下の工房は広かった。…

取材後の昼食

朝から代々木八幡の「365日」を取材の後、簡単に昼食。ホロホロ鳥とキャロットラペと洋梨のサンドイッチとチョコレートとプルーンのブリオッシュなど。 取り急ぎ、な食事でも丁寧につくられたものだと心もからだも満たされる。 365日は今週、1周年を迎える。…

国産小麦の味

最近ではさまざまな国産小麦の名前を目にするようになった。 小麦の味というものは、麦を育てるひとや風土、粉の挽きかた、素材の配合、発酵、焼成するひとの感覚や技術によっても異なってくるだろうから複雑だ。そして、興味深い。 外国のパンがまず先にあ…

Bread Journal、出向中

Bread Journalのブログを読んでくださっている皆さま いつもどうもありがとうございます。 12月1日より、Bread Journalは、ココログから、はてなブログへ移りました。 http://mihokoshimizu.hatenablog.com/ 短期出向かお引越しか、決めていないので、荷物は…

ベストパン★2014 投票終了

All Aboutから、ベストパン★2014の集計表が届いた。 ご投票くださった皆さま、どうもありがとうございました。 今は、いただいたコメントを拝読しているところで、これを毎年、ランクインしたパン屋さんに届けるのが、12月の恒例のひと仕事。 ベスト10にラン…

バゲットを薄く切って愉しむ

うっすらと期待していた12月の旅はこれでお預けになってしまったがその代わり、したかった仕事(書くこと!)がどうやらできそうでうれしい。 打合せで、いろいろなひとのパンの愉しみについて語っていて、そういえば、これはひとが集まるときに使える、と思…

12月2日のパンと何かいいもの。

2003年からBread Journalを書いている。最初はAll Aboutのガイド日記というコーナーだった。3年間は何があっても毎日書くと決めていた。 それから11年。毎日ではないにしても、続いていることに驚く。過去11年の今日を振り返ることができるのがおもしろい。 …

シュトレン・デイズ

毎年クリスマスへのカウントダウンが始まったから、ではなくて、仕事で食べることになるシュトレン。プライベートでいただくシュトレンもある。一年の〆に想いをこめて、みずからつくったものを贈るということに憧れる。わたしは大切なひとに、なにが贈れる…

ドンク仁瓶利夫と考えるBon Painへの道

この本が日本の次の世代のパン職人にとって、どれほど力になることかと思う。 完成まで2年半。「あずかる原稿にはたくさんの怒りの爆発がありました。それだけの想いがあって書いています」。編集者の松成容子さんは言う。 ドンクの仁瓶利夫さんがこの夏に出…

東匠とFAVORITE WORKS

いまから12年前、2002年10月、FAVORITE WORKSは有限会社東匠を設立しました。 FAVORITE WORKSはもともと、建設会社から独立した夫とわたしの始めた、個人事業のための屋号でした。 好きな仕事で、気に入った作品をつくり続けていけたら、という想いからつけ…

シュトレンのお話の続き。

「クリスマス伝統の発酵菓子、極上のシュトレン5選」いかがでしたか。 読んでくださった方、ありがとうございます。 シュトレン、今やクリスマスのパン屋さんの定番です。 記事のなかで、セテュヌボンニデーの有形さんが言っておられたように パン職人同士で…

極上のシュトレン5選

シュトレンの記事を書きました。 (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0]; if (d.getElementById(id)) return; js = d.createElement(s); js.id = id; js.src = "//connect.facebook.net/ja_JP/all.js#xfbml=1"; fjs.parentNode.…

Boule Beurre BOULANGERIE

All AboutでBoule Beurre BOULANGERIEの記事をUPしました。 Boule Beurre BOULANGERIE <撮影メモ> これはiPhoneで撮影した画像です。ようやく、使えるようになってきました。 Facebookはリアルタイムのことが多いので、iPhoneのカメラは便利。 仕事ではカ…

ベストパン★2014投票開始

本日よりAll Aboutベストパンの投票が始まりました。 (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0]; if (d.getElementById(id)) return; js = d.createElement(s); js.id = id; js.src = "//connect.facebook.net/ja_JP/all.js#xfbml=…

第9回メープルスイーツコンテスト 日常性と芸術性の接点を極める

毎年、木々が紅葉するころ、カナダ大使館で行われる、メープルスイーツコンテストの表彰式。 世界から注目の集まる日本食を意識して今年からは和菓子にもメープルシュガー、メープルシロップの可能性をひろげるべく、東京製菓学校から和菓子の先生も審査員に…

秋の気分

秋になるとわたしは、ドライフルーツやナッツのぎゅっと濃密なパンを食べたくなる。 乾燥していた果実はパン生地の水分で、すこしだけ過去の姿にかえり、 ジャムのように艶のあるみずみずしさで、視覚をあるいは触覚を魅了する。 そしてもうひとつ、秋といえ…

ル・パン・コティディアン アラン・クモンさんを囲む食事会とインタビュー

10月10日に料理通信が主催する、ル・パン・コティディアンのアラン・クモンさんを囲む食事会に出席しました。 1990年、ベルギーのブリュッセルの小さな空間、たったひとつの(しかし14席の、大きな)アンティークテーブルから始まったル・パン・コティディア…

第5回モンディアル・デュ・パン 日本代表決定

10月7日~10日まで大阪で開催されたモンディアル・デュ・パン日本代表選考会で、2015年10月にフランスで開催される予定の第5回モンディアル・デュ・パン日本代表がフリアンドの谷口佳典さんに決定しました。 モンディアル・デュ・パンとは、2007年から始まっ…

ベッカライ・ビオブロートのパン

いつも行くパン屋さんで、『ベッカライ・ビオブロートのパン』松崎太 著(柴田書店)をぜひ読んで、と薦められ、帰りに本屋さんに直行して買って帰った。 前半はベッカライ・ビオブロートの職人、松崎さんがパン職人になるまでの話。 彼自身が書いている。 …

オーストリアのパン食文化

食のセンスある方々にパンの愉しみについて伺う『わたしの素敵なパン時間』 (日清製粉 NKCレーダーにて連載中)第36回目はパン文化史研究者の舟田詠子さんでした。 創・食Club会員及びNKCレーダー購読者の方のみご覧いただける記事ですが、許可を得てこちら…

ドミニク アンセル ベーカリー

ディーン&デルーカ、シティベーカリー、サラベス。NYの人気店の上陸が続きますが、来年はあの「クロナッツ」を大ブレイクさせたDOMINIQUE ANSEL BAKERY (ドミニクアンセルベーカリー)が表参道に初出店するそうです。 ドミニクアンセルベーカリーは2011年に…

「パン屋のビストロ」ラ・テールメゾン

All Aboutで三宿のラ・テールメゾンの記事を書きました。 ナイフとフォークでパリパリの生地を割ると中には……。 ここならではのユニークなメニューがあります。 「パン屋のビストロ」ラ・テールメゾン

有機ふすまを使ったパンの専門店フスボンショップ

All Aboutで有機ふすまを使ったパンの専門店の記事を書きました。 自らが必要とするものを商品に。お店誕生の裏には必要から生まれた発想がありました。 有機ふすまを使ったパンの専門店フスボンショップ

ロブション「秋の収穫祭」、秋の新作パン

2014年9月3日~10月31日、ラ ブティック ドゥ ジョエル ロブション、ル パン ドゥ ジョエル ロブション で期間限定で秋の食材を使用したパン26種とお菓子15種が販売されます。 パンの新作は12種類。シェフブーランジェの山口哲也さんのお話を伺いながら試食…

それぞれのアメリカのsomething good

8月は京都大丸にオープンしたル・プチメックと、10周年でリニューアルをしたル・シュクレクールを取材しました。 ル・プチメックはずっと、目が離せない面白さで、わたしを魅了し続けています。 ル・シュクレクールは、LA BONNE TABLEがきっかけで取材につな…

この夏の記憶に残る一品。

先日、麻布ウグイスで開催された出版記念のイベントは 茶道の茶事の流れを模したもので、わたしはお茶を点てさせていただいた。 そのかたちは、遊び心から始まったかもしれないけれど、皆が真剣に臨んだ。 点心のひとつにパンを使ったものがあった。 生クリ…

田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」

田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」(講談社)。 風変りなタイトルに惹かれて、読んでみた。 著者は岡山の古民家で日本古来の酒造りの方法に則って 天然の麹菌をいかしたパンづくりをされている 「パン屋タルマーリー」の渡邉格(いたる)さん。 東京で生ま…

まいにち、パン。

アンデルセン名誉マイスター、城田幸信さんのことを綴った『まいにち、パン。』(主婦と生活社)を読む。 ちょっと雑誌のような編集の本だ。 昨年出版された『アンデルセン物語』(新潮社)にはアンデルセンの創始者、高木俊介、彬子夫妻のことが書かれてい…

セドリック・カサノバのラ・ターブル・ユニーク

パリでオリーブオイルなどシシリア産の食材を扱う「ラ・テット・ダン・レ・ゾリーブ」のセドリック・カサノバさん来日に伴い、CREMAの勅使河原加奈子さんが明治神宮前のCook&Coにて開催したイベント「ラ・ターブル・ユニーク」に出席しました。 それは今後日…

東日本大震災復興支援・第8回チャリティー製パン講習会

7月4日、日清製粉株式会社小網町加工技術センターにて、8回目になるチャリティー製パン講習会が開催され、受講料315,500円が「あしなが育英会東日本大震災津波遺児支援募金」に寄付されました。 講師は発起人でレギュラーメンバーの山﨑豊さん、伊原靖友さん…

ジャムとパンのおいしい関係@北欧、暮らしの道具店

先月、ここでもちょっと書きましたが、「北欧、暮らしの道具店」の特集で 料理家のフルタヨウコさんと「ジャムとパンのおいしい関係」についての対談をさせていただきました。 心地よいテラスで、キッチンで。食べながら、お喋りしながら。 とてもかわいいサ…

テレビ静岡「静岡フードミュージアム構想」続編

テレビ静岡の「てっぺん静岡」番組内で「静岡フードミュージアム構想」なるコーナーの続編があった。 「マルコ・デュ・パン」という店の職人さんたちが、静岡食材を使ったご当地パンの商品開発に挑む。 先日もここで書いたけれど、わたしは、京都でパン教室…

パリ-アッシュとル・シュクレ・クール

大阪のパリ-アッシュへ。5年ぶり。 昨年、本町から中之島に移られたのだ。 年末より約束していてようやく行けた。 天野尚道さんは5年前と同じように奥で黙々とパンをつくられていて 5年前と同じようにわたしに、貴重な時間を分けてくださった。 天野さんが油…

トースターとホームベーカリーの取材

Bread+something good(パンと何かいいもの)について書く最近の仕事で 「トースト総研」での連載がありましたが、トーストといえばトースターです。 最新式のトースターが、オーブン機能も搭載されてすごいのだけれど、 つくったひとに話を伺ってみたいと口…

パンとジャムとコーヒーと

久しぶりに梅雨空が戻ってきた日曜日の朝、ゆっくり起きて たくさん届いたサクランボを少しだけジャムにしながら これもまたいただきもののコーヒー豆を挽く。 コーヒー豆を挽くためにしか使っていなかった フードプロセッサが壊れてしまって 手回しの、コー…

Sarabeth's(サラベス)、品川に3号店オープン

2014年7月11日、アトレ品川に、新宿、代官山についで3店舗目となるSarabeth's(サラベス)がオープンします。 2012年にNYから上陸、一日中、朝食メニューが愉しめる店として話題になりましたが、品川店ではディナータイムに“モダン・ニューヨーク・ビストロ”を…

素敵なサンドイッチ食堂にて、個展のお知らせ

ル・プチメックの素敵なサンドイッチ食堂、レフェクトワールで開催中の寝暮家(ねぼけ)展に行ってきました。 昨年の詩と写真の個展、cloud 9 exhibitionでもお世話になった福井邦人さんのイラスト展です。 能の絵が、わたしは好きです。 能だけでなくて、ど…

マグノリアベーカリー日本上陸

1990年代にNYでカップケーキブームを巻き起こした「マグノリアベーカリー」が国外ではドバイ、レバノン、クエート、ドーハについで、東京に2014年、6月16日、アジア初となる日本一号店をオープンします。場所は表参道の1Fにシャネルが入っているビルの地下。…

再び、ルーエプラッツ・ツオップにて

朝日カルチャーセンターの講座「美味しいパン屋さんめぐり」。 前回は二子玉川のドンクへ、今回は再び松戸のツオップへ。 前回のように、ライ麦や全粒粉、ディンケル小麦のパンなど普段あまり味わう機会のすくない種類を、料理とともにテイスティングしてい…

静岡フードミュージアム構想

テレビ静岡の番組「てっぺん静岡」の「静岡フードミュージアム構想」なるコーナー出演のため、静岡のパン屋さん「マルコ デュ パン」へ。 若き職人さんたちがこの3カ月、番組に協力して試行錯誤しながら作り上げてきた「ご当地パン」を完成させるお手伝いで…

パンを無駄にしないイタリア料理

食のセンスある方々にパンの愉しみについて伺う『わたしの素敵なパン時間』 (日清製粉 「創·食Club」、NKCレーダー、NKCレポートにて連載中)第35回目はイル ギオットーネ オーナーシェフ、笹島保弘さんでした。 創・食Club会員及びNKCレーダー購読者の方の…

第5回辻静雄食文化賞

6月3日、明治記念館で第5回辻静雄食文化賞の贈賞式が行われました。 辻静雄食文化賞とは、辻調グループ校の創設者、辻静雄さん(1933~1993)の志を受け継ぎ、食文化の発展に貢献した人の活動や作品に贈られる賞です。 第5回辻静雄食文化賞受賞は書籍と映画…

パン焼き小屋ツオップとライ麦パンの魅力 6月の講座

FBページ清水美穂子【Bread Journal】でお知らせしたことを、こちらでも共有します。 朝日カルチャーセンター野外講座、おいしいパン屋さん巡り。6月11日は2月に好評いただいた「パン焼き小屋ツオップとライ麦パンの魅力」です。人気店ツオップの2階のカフェ…

ことば

発売中の『現代詩手帖 6月号』(思潮社)新鋭詩集2014に、小山伸二さんの「ことば」という詩が掲載されている。 パンが出てくる詩だ。 福間健二さんが顧問を務める詩の塾で以前、出席者全員が「パン」というお題で書いてそれぞれ朗読した時、その詩に初めて…

KURASHI&Trips フルタヨウコさんと対談

料理家のフルタヨウコさんとパンとジャムを愉しむ対談をさせていただいた。 ヨウコさんがジャムをつくっているKURASHI&Tripsというブランドのコンセプトは「日々の暮らしに、ひとさじ分の非日常を」。ヨウコさんのキッチンでパンとジャムとチーズを組み合わ…

カレーのエッセイからパンを考える

先日、面白い本を読んだ。 『アンソロジー カレーライス!!』(PARCO出版)。作家たちによるカレーライスについてのアンソロジー。なかでも、古山高麗雄(1920-2002)という人の文章が興味深かった。 カレーの話だけれど、こういう時(食文化の話を読む時)…

Painについて

フランス語読みでなく英語読みで、パンではなく、ペインについて。 昨年から今年にかけてわたしの内側は、パンに対して沈思黙考していた。 パンの仕事に関わる友人たちは相変わらず、日々の食の愉しみをわたしに直接あるいは間接的に分け与えてくれて、彼ら…

and after a long absence

2月下旬から、こちらのBread Journalの更新が滞っていました。 Bread Journal Facebook のフォロワーは2014年5月26日現在3180名を越え、投稿をすればリアルタイムで 読者の反応がわかることが励みになっています。 でも、文章を書くならブログのほうが適して…