September's here again
一日の時間の枠、あるいは膜、のようなものがあるとして。
時間の膜を引き伸ばしてみれば
意外にそれは柔らかいとわかる。
固かったのは自分の考えで
無理、と思わなければいいだけだった。
そしてそれは無理をすることではないのだった。
時間を味方につけて、上手にパンを焼く職人を知っている。
みずみずしくしなやかなパンの
すてきな香りをはらんだ気泡のように
わたしも、その仕事の形跡をひととき、誰かの記憶に
留めてもらったら、また一からつくり始める、
そんな毎日をかさねていくことができたら幸せ、と思うのだ