甘いバゲット、穀物の甘味
なんで先っぽがないか知ってる?
ついつい、食べちゃったからだよ。
甘い。
うまみ、と書いて変換すると「旨味」とともに
「甘味」も出てくる。穀物の、そういう甘味。
昨日わたしは、「何かと合わせることによって味わいが完成する、
単一では何かひと味ものたりないように作られたパン」を取材した。
そしてこんなふうに、ああもうこれとワインだけで何もいらないかも……
と思うような、バゲットのことも愛でている。
それが幸せなことかどうかはわからないけれど
いろいろなパンがあって、TPOに、あるいは好みに応じて
選択できる時代にわたしたちは、いる。
50年以上前から、言われていたことは、今読んでも頷ける。
『食生活はどうなるか』中山誠記(1960)から。
現在多くの日本人はパンをたべる場合でさえ米食的なパターンに影響を受けている。副食との組合せということよりは、パン自体の味に神経質になってしまう。いってみれば米をたべる要領でパンをたべている。概して日本人はパンの品質についてはヨーロッパ人よりもゼイタクのようだ。