夏の一日。


台風一過の夏の日。朝5時に起きて犬と海に行く。
波の音がずっとしているのにいつまでも現れない海。農道に迷い込んでしまった。

不安になっていると、小型トラックで通りかかった農家のひとが海までの道を教えてくれた。「・・・・その先は海の匂いがしてくるからそれを頼りに行けばいいから。・・・かわいい犬だねぇ。」
いいひとに出会えてよかった。

ようやく見た海は、台風の後で海草がたくさん打ち上げられて入るものの、信じられないくらい綺麗。
波しぶきと朝の光が交じりあって「もや」のようになっているところも。

午後、道の駅で新鮮野菜をたくさん買って、海辺で夏休み中の友人宅へ。

海を見ていると飽きないのは、海辺に住む人びとも同じのようだ。
日々刻々、海の色は変わり、夜も窓から対岸の灯りや満天の星が瞬く空を眺めることができるという。
海辺の暮らしの贅沢さが本当に羨ましくなってしまった。
たとえばそれを都会の便利さと引き換えにしたとしても・・・・たぶん・・・。

ところで昨日から珍しく、パンの話を書いていません・・・
美味しいパンをやむなく冷凍庫に眠らせて出かけてしまったのです。

昨日のお昼はサンドウィッチを作って持って行くのだったなと思い、
今朝は家にあるパンを想ってホームシックにかかってしまった自分が、だからなんとも哀しくて可笑しかったのでした。

旅先で美味しいパンには出会えなかったけれど、TVもPCも「行かなくてはならない場所」もない状況は、ゆっくり休める一日となったことは言うまでもないのですが。