コンテスト入賞者の製パン技術講習会


カリフォルニア・レーズン協会のコンテストで入賞した職人さん達によるパンの講習会で東京製菓学校へ。

最初にベケライ・ダンケの杉山さんによるSesam Rosin Stangen、Leinsamen Rosine Vollkorn Brot。
杉山さんはドイツパンのことを語らせたら止まらない。それはライ麦の良さを出すためにする様々なこと・・・サワー種、配合する小麦粉、手粉、ライ麦専用のミキサー、それから1ヶ月に1回は6〜7時間かけてひとりで窯の掃除をする話まで。
試食した3日前のパン、Leinsamen Rosine Vollkorn Brotの美味しかったこと。
砂糖は使わなくてもこっくりとして甘いレーズンのパン。
このパンのことはここでも書いた。

ブーランジェリーオーヴェルニュの井上さんによるカラメルレーズンというパンは、レーズン入りのブリオッシュをくるくる渦巻きにして、カラメルを敷いた型に入れて焼いたクイニーアマンのようなパン。
型から出す時、カラメルでヤケドしないように、と言っていたけれど、型を取った途端、トロリとした熱々のカラメルがパンの上を流れ落ちる。ほろ苦さとクレームダマンドやレーズンの甘さ。

ママン・ラトーナの佐藤さんによるサンフラワーレーズンは粉と同じ分量のレーズンとカランツが入っているので、外に飛び出して焦げないように、取り分けておいた生地で包んで焼く。まわりにはひまわりの種、胡麻、フラックスシード、オートミールクルミなどがちりばめてあってこうばしい。いろいろな味が楽しめる。

フラックスシード。
ここ数日の熱さましに、先月誕生日に貰ったフラックスシードの小さなハーブピローが役立ってくれている。
注目の機能性素材。優秀な穀物という気がしてきた。

生地の色と音と感触、艶と繋がり具合を見てそのつど判断しながら次々と作業が進む。
パンは気候や湿度、粉や窯の具合によって影響を大きく受けるので、その判断が大きな差を生む。
見栄やはったりの利かない世界。職人さんの手はみんな、とても美しかった。


今日のピックアップ: 2月のカリフォルニアレーズンセミナー