製パン技術講習会の上質な素材たち


奥本製粉で製パン技術講習会。

希少品種のフランス小麦・カンレミ粉や、何種類かの穀物や種子を使ったパンとサンドウィッチを、ブランシャス(名古屋)グランシェフの山崎豊氏が実演された。

山崎シェフのお手伝いをされていたのは、パティスリーマディ(代官山)の松原シェフ。

わたしは一番前の席で夢中でテキストにメモをとる。
立場が違うけれど、クラスの中で一番できない生徒みたいなものだから、人一倍真剣でいないと申し訳ないと思う。
そんな状態で。

パン職人でなくとも、わたしにはこういう機会がとても大切だ。
彼らの貴重な時間に、的確な言葉で話をするために。

上質な小麦粉という素材を求める受講者達もまた、取材してみたい素晴らしい方々ばかり。
彼らと彼らのつくり出すものたちは、わたしの素材。
文章にも上質な素材が必要といつも感じる。
その意味でわたしもまた素材を求めてここにいるわけだ。

面白いのは、主催も内容も場所も違うのに、集う人間はかなり重なるということ。
業界はそれほど広くなく、横のつながりも深い。
誠実に良いパンを模索することにおいて、皆ライバルというより仲間でありながら、個々が持つ自信やプライドはわたしを惹きつける。

嬉しいのは、こういう機会あるごとに素敵な知り合いが増えていくこと。
すごい夢など耳打ちしてもらえること。

初めてお会いした人にわたしは尋ねる。
インターネットはされますか?

Noが続くと、だんだんネガティブになって質問は
インターネットは・・・されませんよね?になる。

(こんな質問の仕方、最悪。でも
一般的にパン職人さんはなかなかインターネットをする時間がない)

今日はNoが多かったので、期待しないで山崎さんに同じ質問をしたら
「しますよ!いつも読んでいますよ!」とおっしゃられたので、
思わずびっくりして泣きそうになってしまった。

初めてお会いできた皆さま、再会できた皆さま、
どうもありがとうございました。

今日取材したことは記事にしたいと思っています。


今日のピックアップ: 奥本製粉