ジャン=ポール・エヴァン、ふたつの味わいかた
酔狂としかいいようがないのだけれど
2月のチョコレートショップに並びながら
チョコレートを買うひとたちを眺めていました。
ジャン=ポール・エヴァンに行くと、必ず買うのはタブレット(板チョコ)。
たまの贅沢なのに、ボンボンショコラよりタブレットを選んでしまう。
でも、味わいがいろいろあってとても楽しいのです。
風味について書いた説明は、トースト香や、木の香り、
などというものもあって、想像するとワクワクしてくるのです。
このつぎはparfum rustique d'antan , confiture
(昔のひなびた香り、ジャム)にしてみようかな
とかね。
説明の言葉にとても興味があります。
並んで疲れたので帰ってきてすぐに齧ってみた
COLOMBIEという板チョコは、シンプルながら
「コーヒー、ミルクキャラメル、ビスケット」の味わい
と書かれていました。
ボンボンショコラも選びましたが
こちらは、どれがどれとわからなくして
食べるひとはロシアンルーレット。
こういう味がするのだなと
頭で考えずに食べるほうが
純粋に自分の味覚だけで味わえるかもしれません。
皆さんはどちらが好きですか。
説明を読まないボンボンの味見をしながら
わたしは別のことを考えていました。
ボンボン……。
そういえば、少し前に観たアルゼンチン映画で
犬の名前がボンボンだった。
「ボンボンなんて名前をつけやがって」というセリフがあった。
いいじゃない。スイートで。