2004-01-01から1年間の記事一覧

考えていたこと

これから夏が始まると勘違いしてしまいそうな暑さの中打合せで出かけた渋谷の店は、ビルごとすっぽりとしずかな冬のようだった。しばらくぶりに足を踏み入れたデパート。栄枯盛衰を思う。帰りに駅でパン(アンデルセンとメゾンカイザー)だけ買って帰る。仕…

その道のプロフェショナル

パン作りの秘訣は1に粉、2に種、3に技術といわれている。そこからパンの命である良い香りと味わいが生まれる。今日はパン作りの最先端の現場にいる粉の専門家、酵母の専門家、そして技術の専門家(パン職人)と話をした。わたしは彼らの持つ「いいもの」を集…

イレール ドゥーブル

いいお店をみつけたよ、とか今度行きましょう、といわれると嬉しい。二子玉川、オーガニックフレンチのイレール ドゥーブルのテラス席で昼間、長い時間を過ごした。野菜がたっぷりで色鮮やかな軽めの料理と一緒にいただく自家製のパンも自家製でないバゲット…

もうひとつのハッピーエンド

9.13の、ハッピーエンドの話の続き。パン粉を作った。夫がコロッケを作ることになったので(数年に一度、そんな日がある。)冷凍庫にあったいろいろなパンの、端のところなど数種類を選び、ミキサーで粉砕した。せっかくうつくしい形に、サクッとふわりとす…

SOSと思う日にも

short order+seasonal、すぐできる旬の料理。その頭文字をとってSOSとしたVOGUEの料理本の感性が好きだ。それは家庭料理の基本としたいスロー&クイックな料理。手の込んだことをしなくても、とりたての季節を、作りたてを、気が逃げないうちに楽しく食べら…

ピザを愉しむイベント@bulthaup

南青山にあるbulthaupショウルームでピザのイベントがあった。ドイツ製の銀色のキッチンで、用意されていた手作りのピザ生地をゲストが成形する。(パン生地をさわると、人はどうしてこんなに楽しそうになるのだろう!)トマトペーストを塗ってから水牛のモ…

メロンパンワゴンと2005年予測

今発売中のDIMEで移動ワゴンのメロンパンへのコメントが、日本パン菓子新聞で8.4の座談会(2005年のトレンド予測)レポートが掲載されました。いつの日か、パンもお米のようにブームとかトレンドとさほど関係しないしっかりとゆるぎない、日常的な位置に落ち…

Bread+something sweet

菓子パンよりも、どちらかといえばプレーンなパンとスウィーツを別々に食べたいと思う。調理パンよりも、パンと料理が食べたいと思うように。朝のBread+somethingはスウィートなものが好きというひとが多い。キャラメルフルーツはネクタリンでもできそうだ。…

キャラメルバナナにリンゴのパン

朝から税理士さんが来たりして、慌しかったけれどすっきりした気持になる。やっとひとつのことに区切りがついたので。ずっと、まとまった休みをとれずにいて良くも悪くも最近ではそれに慣れてしまっている感じ。予定も仕事ばっかりだ・・・。その分、日常を…

パン・ド・ミのハッピーエンド。

美味しい食パンは最後の端まで美味しい。パンを冷凍しなくてはならないのはいつも申しわけないと思っているけれど最後の一枚、端のところがことさら美味しいトーストになったりすると、ほっとする。そんなパンをまた買いに行こう、と思う。

日曜日の吉祥寺と昼休みのカフェ

休日の吉祥寺はそぞろ歩く人が楽しそうでいつもお祭りみたいだ。今日は本当のお祭りがあったのでお神輿がいくつも出てさらに賑わっていた。この辺は最近、お店が消えては新しく生まれている。街の細胞が活性化しているみたいに目をみはる勢いで。貸し店舗の…

仕事と音楽とクイック・クロックマダム

仕事中に音楽をかけていることが多くなった。特にずっとPCに向かう日は低いボリュームでずっと流している。同じCDは飽きてくるけれど、立ち止まって心を動かされることもなく空気のように聴けるので安心。パン屋さんだって、仕事環境の改善のために、酵母の…

あんパンのヒミツ

久しぶりに、アンジェリックベベのあんパンをいただく。たくさんのあんパンを並べて、どの店のものかあてるなんていうことがあったら、このパンだけはきっとわかると思う。パンのなかに♪なヒミツがあるから。今日のピックアップ: アンジェリック べべ

栗ごはん+秋の味覚のメッセージ

栗が出まわり始めた。今日は栗ごはん。ここ数年は渋皮煮を作る。和にも洋にも合う、美味しいデザートになる。それは大好きな秋の仕事のひとつだ。感想メッセージをいただいています。どうもありがとうございます。◇half moonさんパンと食べる美味しいもの情…

キャラメルバナナ・タルティーヌと対談

タルトタタン、シブースト、クレームブリュレ・・・そういうものを知る前、子供の頃はプリンやべっこう飴。焦げた砂糖のほろ苦いあまさが好きなのでバゲットもちょっとキャラメリゼしてみた。フレンチトーストではなくて、ラスクに近い。今日は大勢の人の前…

『スローブレッド』ベーカリーセミナー2004

フランス人シェフ、フィリップ・モレル氏の製パンセミナーを受講。モレル氏はエリック・カイザー氏との共同出資により開業したNATURE DE PAINで、毎週5400個以上のヴィエノワズリーを売るという、フランスの業界で話題のパン職人。今日はルヴァン・リキッド…

小さな小さなパン屋さん

たぶん、今まで取材したなかで一番小さなパン屋さんだ、と思った。きわめて東京的な。NOBU TOKYOでパティシエをしていたこともある職人さんの店。パンだけでなくてお菓子もあって、小さな空間だけれども、そこには広い世界があると思った。そんなパン屋さん…

パン屋さんをつくりました。

大正15年創業、川口の地で3代続くパン屋さんが、高層マンションの1階に新装開店した。市の再開発で街の一角が新しく変わり、商店街は同じ箱の中にきれいに並べられたようになったけれど、その箱の中で、この昔ながらのパン屋さんの特徴をいかすべく、大正モ…

失敗と想像力

最近仕事量が増えたので、料理の前にメモをする。頭がいっぱいで想像力が足りなくなってくると、失敗してしまうから。仕事でも何でも、完成図をうまくイメージできたらすこし安心、大丈夫な気がする。感想メッセージにお返事を。◇みけねこさんその会社の方と…

カフェラテブラウンのファッロ

ameen's ovenの秋は小麦の原種、古代小麦のファッロを使ったパン。カフェラテの色で、ナッツのようなこくがある。最近話を伺うパン職人さんはたいてい素材を大切に想い、その調達に重きを置いている。今日のピックアップ: ameen's oven

黒パンのハムサンド、黒パンと生バターのマリアージュ

今日は黒パンのためにハムを買ってきて、サンドウィッチにした。黒パン、とあらためて書くと、なんだか懐かしいような感じがする。希少な北海道のライ麦が80%入ったパン。いつもサンドウィッチに美味しいハムやチーズがあればバターはいらないと思うほうだ…

ブラッスリーでパンを選ぶ+メッセージ

VIRON初のルヴァン発酵のパン、パン・ド・カンパーニュ・ルヴァンはライ麦酵母でパテやフロマージュの重厚さととつり合うように作られたという。料理の重さにもいろいろあって、例えばレバームースならバゲットレトロドールが合う。そんなことを教えてもらい…

クリームチーズコンクール最優秀賞

キリクリームチーズコンクールの記事をUPしました。最優秀賞はアシェット部門から“熱々のキリクリームチーズとお米のリゾットレモン風味 冷たいkiriソルベとクルスティアン・オランジュ添え”ホテルグランヴィア大阪 畠中雅明さんの作品。(おめでとうござい…

美味しい音

オープンキッチンの店が好きで、職人やシェフの手元を見るのが好きだ。それから、美味しい音に耳をすますのも。料理の音、グラスの音、人々のしずかな談笑。昨日はやはりイベリコ豚を包んだ塩をコツコツ割る音、VIRON名物バゲットのBANG!BANG!BANG!がゲスト…

オークション引渡し日〜シャンパンブランチ@VIRON

ガイドオークションの引渡し日で渋谷のVIRONへ。幸運な落札者の皆さまにご挨拶し、ヴーヴ・クリコで乾杯。記事でご紹介していたメニューに加え、嬉しいサーヴィスがありました。シャンパンはふんだんに振舞われ、口直しのソルベが追加され、パンはバゲットレ…

菩提樹の蜂蜜とシービスケット

菩提樹の蜂蜜と言っても、正確には日本の山に自生するシナノキの蜂蜜。夏にとてもいい香りの花が咲く木だという。ドイツにはリンデン蜜というハーブ蜂蜜があるそうだけれど、それと似た蜂蜜だろうか。ドイツパンに合うかな?べっこう色の力強い味わいのこの…

超高価なパンの日々

連日、バイク便で焼きたてのパンが届く。それも小さな袋にひとつとかふたつ。某誌の仕事でやむをえない事情がある。そんなわけで超高価なパンの日々。パンは高くない、送料が高いのだ。バイク便というのは、会社勤めの時代には時々利用したけれども魔法のよ…

庭から収穫する季節の恵み

いただいたメッセージの中にあった実家の庭でとれる無花果やミョウガの話。そこには季節の香りや家族の話がたくさんあって読んでいるうちに一緒になって懐かしくなってしまった。庭から季節の食べものを収穫できるって、なんて豊かなことなんだろう。感想メ…

季節のデニッシュとショウガのチャバタ

昨晩はほとんど眠れなかった。今日は午前中から打合せ。先方が渋滞にはまってしまって1時間ほども待つことになり、待ち合わせのカフェの外の席で眠ってしまった。そんなことができてしまう気候・・・。写真は昨日、帰りに寄ったユーハイム・ディー・マイスタ…

ユーハイムグループ秋冬コレクション

ユーハイムグループの秋冬の新作発表会で、丸の内テラスへ。ペルティエのフィリップ・コンティシーニがプロデュースするケーキは今回も、溶ける、流れる、サクサクする・・・という官能的なまでの味わいを愉しめるようになっている。マング エ カキは柿の果…

果実の木のある家に育った子供たち

急に涼しくなって、夏の終りが近づいている気がする。あちこちで無花果がすずなりになっていて、日記の感想メッセージでもその話があった。無花果の木のある家に育った子どもたちは、大人になると、なかなか無花果を買うことができない。庭に果物のなる木が…

ホールセールのベーグル

ベーグルも昨日のマフィンのような理由でパン屋さんでは普通、あまり販売されていない。TRIBECA BAGELは、イングリッシュマフィンと一緒にスーパーマーケットで買ったもの。ホールセールのパンが美味しいと嬉しい。それは、なんていうか、自分が大切に扱われ…

マフィンの無花果サンド

イングリッシュマフィンがあまり販売されていないのはその行程が他と違うからだろう。美味しいマフィンが食べたくて手作りしていたこともあった。パスコの「海のうまみ」という面白い名前のイングリッシュマフィンでサンドウィッチを作る。マフィンをふたつ…

クマのハチミツ

ハチミツを切らしてしまった。毎日使うものではないけれど、ないとさみしい気がする。近いうちにどこかで調達しなくては。昨晩、スプーンブレッドのテーブルにあったクマのハチミツは、アメリカの中西部のもの。初めて渡米した時、スタンスミスの箱にこのク…

朗読会の夕べ@スプーンブレッド

自由が丘のスプーンブレッドで、焼きたてのパンと料理をいただいて、秋元紀子さんによる、安房直子作品の朗読を聴くという、まるでニューヨークの本屋さんみたいな、楽しいひとときを過ごした。メールマガジンにも書いたけれど、スプーンブレッドでは現在、…

パンのオークションの落札と「美しい朝食」

All About × ビッダーズ共催チャリティオークションに出品した「VIRONのシャンパンブランチとパンのお土産」はもうすぐ、19日23時で落札が決まる。どきどきしています。どんなオークション?VIRONのシャンパンブランチとパンのお土産をもっと詳しく(from パ…

無花果のタルティーヌの朝食+メッセージ

今朝はフレッシュな旬の無花果のタルティーヌ。バターだけでは味がおとなしすぎたのでクリームチーズを少し。アクセントとして、レモンをしぼってもいいかもしれない。メッセージをありがとうございます。「あなたにとって幸せな朝食とは?」の問いは、今も…

正真正銘の食事パン

月曜は仕事ラッシュ。押し寄せる案件を一度にこなそうと思ってしまわないように頭の中で何度かゆっくりリストアップする。それで週明けの一日はゆっくり進んでいく。尊敬するひとにお会いする。ただ話したり、その誠実な仕事ぶりを眺めているだけで勉強にな…

無花果と久しぶりの雨

朝起きたらおどろくほど涼しくて、秋が来たのかと思った。雨降りも久しぶりで気持ち良く、たくさん眠ることができた。散歩道に面した家の無花果が色づいてきて店の無花果の値段は下がりつつある。もう少ししたら買おう、と思っている。

スーパーマーケットのワイン

実家に帰った夕方、頼まれて成城石井にワインとウィスキーを買いに行く。お酒飲みの家族だ。成城石井はワインの説明が詳しく書かれているし、安くて美味しいのが多いので、皆のお気に入り。ワイン選びを仰せつかった責任は重大なので説明書きを読んで参考に…

月と菓子パン

「豚ジンジャーライス」というのをお昼に食べた。地元の人や近くに勤めている人だけが知っているような、安くて美味しい店が、近くに結構ある。昨日はべつの定食屋でカツ丼だった。毎日食事を作るし、昼はパンのことも多いから、普段はなかなかそういうとこ…

ベッカライ ブロートハイムの新しい店

5月にリニューアルオープンしたベッカライ ブロートハイムの新店舗に行った。ペイザンと角食パンなど、好きなパンを予約しておこうと電話して、そういえばこのパン屋さんは夏はひと月くらいお休みするのだったと思い出した。でも、幸運なことに休みは明日か…

バナナのタルティーヌと誕生日のメッセージ

ピーナツクリームとバナナのタルティーヌ。シナモンとハチミツ。このメニューの時はコーヒーを丁寧に淹れる。嬉しいメッセージをいただいた。今日が誕生日だという読者の方から。友人が私の誕生日を覚えてくれてお祝いの言葉を送ってくれることに、朝から感…

マリアージュ フレール+メッセージ

マリアージュ フレールを贈られると、嬉しい。(なかなか自分では買うことができないので。)最近の朝の楽しみはティージャム、アールグレイ インペリアル。ゼリー状の紅茶ジャムで、とろりとして実に甘い。スコーンにも合いそうだ。わたしはビターなマーマ…

ベーカリーワールドカップ日本代表の焼くデニッシュペストリー

先日取材したパン屋さんの記事をUPしました。桃のデニッシュは季節もの。その日、素朴でベーシックなパンがしずかに並ぶ店内でみずみずしく甘い魅力を振りまいていた。季節の果物の新鮮さ、クリームの繊細さは洋菓子のようだった。でも、際立って印象に残っ…

暑い国のパンを食べる

散歩中にみつけたインド料理屋さんは、簡単な食堂のようだった。一瞬躊躇ったけれども、入ってみた。なんだか外国を旅行している時の匂いがするねーと言いながら。タンドールで焼きたての、ちぎろうとするとヤケドしてしまいそうな熱いナンは銀色のお皿から…

美味しいパンの素+チーズ料理コンテスト

昨日お会いしたジェラール・ミュロ(福岡)のヤマサキシェフから、今日は巨峰で起こしている酵母の写真が届いた。以前も日記でデラウェアと清見オレンジの酵母を紹介したけれど、季節の果実から起こす酵母はいつも不思議な力に満ちた様子をしている。その力…

キリ クリームチーズコンクール

第5回KIRIクリームチーズコンクール最終実技審査が日本菓子専門学校で行われました。今年もウエスティンホテル東京での表彰式に出席、取材してまいりました。ベーカリー部門賞はジョアンの福井清史さん、金賞は同じくジョアンの新井修史さん。おめでとうござ…

美味しいジャムそしてオークションの始まり

昨日、「ジャムの妖精」と呼ばれるクリスティーヌ・フェルベールのジャムを試食した。最近人気のジャムは、旬の果実で手作りしたプリザーヴタイプのものが多い。少し高価になるけれど、美味しいジャムは増えてきているように思う。ほんとうは、手作りできれ…

座談会「来年のパンを予測する」

東京アメリカンクラブで、日本パン菓新聞社の座談会に出席。集まったのはフードコーディネーター、ライター、ソムリエ、パン職人等、食関係の仕事に携わる女性数名。編集部と来年のフードシーン、パンに関するさまざまなことについて語り合った。実際トレン…